英語の発音

英語を喋る上で、発音はもっとも重要な要素の一つです。
英会話の勉強方法のページでも少し書いていますが、 発音は英語を話す上で最も重要な要素であるのに、日本人が最も苦手としていて無視しがちな部分です。 学校教育で発音にはそこまで重点が置かれていないのも理由の一つかもしれません。


自己流で発音してしまう人が多いので、強い訛りがあり聞き取りにくく、 せっかくその他の英語力が高いのに相手に通じない、という事態が起きてしまう事があります。

日本にいて日本人のアクセントに慣れている英語ネイティブや、大都市に住んでいて色々な移民のアクセントに慣れているネイティブなら 発音が悪くても理解してもらえるかもしれませんが、そうでないネイティブには通じない事があります。
失礼な人だと、「はあ?」といって聞き返す事もしてくれない場合もあります。アメリカでそれに気づいた私も、英語の発音はかなり一生懸命練習した覚えがあります。
また、実際に会って身ぶり手振りのボディーラングエッジを交えれば通じても、 電話などで相手が見えない状態だと発音の善し悪しで英語が通じるか通じないかがはっきりしてきます。

発音はテストなどで実力をきっちりと計れるわけでもなく、発音真似を繰り返す単純作業が必要で、その他の勉強よりもやりがいが無いかもしれません。でも 頑張って単語を覚えてせっかく語彙力が上がっても、その単語を発音出来なければ会話では使えないし、 単語が長くて発音が複雑になるほどお手上げ状態になってしまいます。

英会話をスムーズにこなせるのに必要な発音のレベル

完璧にアクセント(訛り)を取ってネイティブの発音を身につけるのは20代から勉強を始めた人にはなかなか難しいし、 多大な時間と労力がかかってしまいますが、訛りがある程度残ってしまっても殆どの相手に通じればそれで良い訳です。

また、偏にネイティブと言ってもアメリカ英語とイギリス英語などの違いもあるし、更にアメリカにもイギリスにも地方訛りなどもあります。 英語が上手だとされるインド人やフィリピン人の英語にも訛りはあってもちゃんと通じているので、 完璧なネイティブの発音にそこまでこだわる必要は無いと思います。 通じる英語の発音にはいくつかツボがあって、そこを抑えて発音をマスターすれば 後の英会話力を大いに向上させる事ができます。

英語の発音 練習方法

通じる英語の発音を身につける勉強法

通じる英語の発音を身につけるのにはいくつかのコツがあります。 自分を含めた発音で苦労している周りの日本人を見ていて感じた事や思った事、そして実際に効果があった練習方法を紹介します。

単語のアクセントを暗記する

英単語を覚える時、必ずアクセントも一緒に覚えましょう。ここでいうアクセントは訛りという意味ではなく、 強弱のアクセントの事です。発音記号と一緒に必ず登場するので、発音をきっちりしながら一緒に覚えてしまいましょう。 アクセントの記号は、辞書で単語を引くと母音の上に『á、é、ó』などと記されています。

日本人が英語を発音する時、強弱が無くて平坦なカタカナ発音になってしまいがちです。日本語は高低アクセントを使いますが、 英語ではこの強勢アクセントが重要になってきます。
例えば、pronunciation プロナンシエイションは、アクセントを付けると
プロナンシエイション
エイが強く発音されます。

この単語のアクセントが置かれる部分に気をつけて発音するだけでも、 英語はかなり通じるようになります。

日本語に無い英語の発音は必ずマスターする

日本人が特に弱いといわれる発音があります。
特にいわれているのが、[r]と[l]の違い、 [s]と[th]の違いです。[r]と[th]の発音は日本語には無いので弱いのは当たり前なので、 まずはここに重点を置いてマスターしてしまいましょう。ヘタな癖を付ける前に、ちゃんと練習する事が大切です。 次は[wh]、[h]と[f] [b]と[v] [a]と[u]などの発音の違いも練習しましょう。ここら辺になると、完全に無視した発音をしている人が多いです。

ここをごっちゃにすると単語の意味が変わってしまい、通じない英語になってしまいます。 [r]か[l]か[h]か[f]か?と常にスペルを意識して発音しないと、全て同じ発音になってしまうので気をつけましょう。 [r]の発音は恥ずかしくても、最初はあえてオーバーなくらいに舌を巻いて練習しましょう。次第に慣れます。

何年も留学している日本人留学生が、[th]の発音をごっちゃにしていて、
"I think"を"I sink"と発音していたのを聞いた事があります。慣れているのか周りはつっこんでいませんでしたが、 一度癖を付けてしまうと直すのはかなり厄介です。

Syllable(音節)で区切って発音の練習をする

これは、アメリカ人が子供の時に学ぶやり方なのですが、音節ごとに区切って各音をゆっくりはっきり発音して行きます。
例えば、
pro·nun·ci·a·tion プロ・ナン・シ・エイ・ション
と音節ごとに単語を区切り、各音をはっきり発音します。(rなど自分の言いにくい発音を的確にはっきり発声する為にする練習でもあります。)
単語が長くて発音が複雑な時など、音節で区切って発音の練習をするとかなり効果的です。

英語のオンライン辞書を使う

英語のオンライン辞書はかなり便利になって来ていて、単語の意味、発音記号、音節表示だけでなく、実際に発音した音声ファイルをつけてくれている辞書があります。 発音記号を見ただけではイマイチ分からないという人は、その単語を英語で検索してこのオンライン辞書で発音を聞きながら繰り返し練習してみましょう。

試しに、pronunciation プロナンシエイションの発音をこちらのオンラインディクショナリーで聞いてみて下さい。 (単語の横にあるスピーカーのアイコンをクリック。) このオンライン辞書は、アメリカ英語とイギリス英語の音声ファイルがあるので聞き比べる事も出来ます。

発音の教材

発音の基本的な口の形や舌の置き方が分からない、という人は一つネイティブの音声が入った教材を買って練習するか、 発音を重点的に矯正してくれる英会話学校に通うのもおすすめです。ここをおろそかにしたばかりになかなか英会話力が向上しない という人を沢山見て来ているので、もしお金をかけるのなら発音の部分だと思います。

リスニング、文法、語彙力、リーディング力などは時間さえあれば自分で勉強して改善出来る部分だと思うのですが、 発音は蔑ろにして自己流のまま癖がついてしまっている人が本当に多いです。 もちろん、それでも通じる英語なら十分なのですが、そうでも無い場合が多いです。
早めに発音をマスターした人の方が、英会話力を身につけるスピードも速いです。


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