アメリカ生活コラム アメリカのリサイクル事情

道端に便器 アメリカのリサイクル事情

割と車の交通量の多い住宅街にある道路の歩道(sidewalk)を歩いていたら、歩道に沿って植え込まれている芝生に白い便器がありました。
マルセル・デュシャンのアート作品よりもシュールな光景が広がっていたのですが、 実はこれ、『欲しい人は持って行って』というリサイクル法です。
今までに本棚やテーブル、椅子、タンスやソファなどが置いてあったのは見た事があったのですが、 便器は初めて見ました。一応綺麗に掃除されていたようですが、USEDの便器を車に積んで帰るのは勇気がいりますね。


アメリカのリサイクルは日本よりおおざっぱで、 ゴミに関しては分別なんてしないでどんどん混ぜこぜでゴミ出ししてOKだったりするのですが、 (環境を意識している人達は、缶や瓶、プラスチックなどはリサイクルビンにちゃんと分別します。) 家電や家具などまだ使えるものに関してはいくつかのリサイクル法があります。

州によってはちょっと事情が異なるかもしれませんが、以下が不要品の処分方法です。

トイレ画像

1. 売る

ネットの掲示板、オークションサイトなどで売る。
USEDアイテムの売買は割と盛んに行われています。

2. 寄付する

グッドウィル、サルベーションアーミーなど、寄付すると税金控除の対象にもなります。
ベッドや冷蔵庫などの大きいものは、連絡すればトラックでの引き取りをアレンジしてくれたりするそうです。

3. ヤードセール/ガレージセール

これも売りたい時の方法ですが、家の前にフロントヤード(前庭)がある場合は、そこに売りたい物を並べて通りがかりの人に売っていたりします。 週末になると手書きの「ヤードセール、○○時から××(アドレス)で」などのサインが張ってある事があります。 地方紙などで広告を出してセールをしたりする家もあります。

4. 歩道(sidewalk)に陳列

『タダで持って行っていいよ!』という場合、家の前の歩道の芝生などに陳列します。上で書いた便器はこの方法です。 家具や、たまにフロントヤードに「FREE」のサインと供に古本などがどっさり並んでいる場合もあります。

5. 捨てる

壊れてしまった家電などは捨てる事もできます。 簡単に破棄出来ないようなサイズの家電や家具は、新しく商品を買えば無料もしくは小額の手数料を払って回収してくれるお店もあります。 市によってここら辺の決まりは違うので、問い合わせてみましょう。

私も4.の方法をパイプが折れてしまったフトンカウチ(背もたれ部分が水平に倒れてベッドになるソファの事)のフレームを歩道に置いてみた事があったのですが、 ものの数時間で誰かにもらわれて行きました。 割と大きくて重い物だったので、トラックで来て持って行ってくれたのでしょうか。 鉄パイプ式だったので、溶接出来る人が直して使ってくれているのかもしれません。


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